2017年11月10日金曜日

箱塚桜団地仮設住宅芋煮会のご報告

報告までに少し時間が掛かってしまいましたが
10/28(土)宮城県名取市の箱塚桜団地仮設住宅にて
東日本大震災以降、7度目の芋煮会を行いました。

芋煮会とは東北地方で秋に行われている季節行事の一つです。

開催にあたり、食材費・資材費に皆様から東北ほっとプロジェクトに
ご支援いただいた支援金の一部を使わせていただきました。
会計報告は集計が完了し次第改めてさせていただきますが、
この場を借りてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

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この仮設住宅に私が初めてきたのは2011年の5月だったと思います。
当時は仮設に住まわれている人がどんなことに困っているのか?
一件一件のお宅を訪ね、それを聞きとり調査していました。

仮設住宅というのはその名の通り、本当に応急的に作られたもので、
所変われば建物の機能も、部屋の内装・間取りも違う。

虫除け用のネットが入り口についているようなものもあれば
最寄りの買い物ができる店から10数kmも離れているところもある。
ある地域の人がまとまって入居しているところもあれば、
全くの他人同士が集まったところもある。

箱塚は住民の方々の結束がとても強い仮設住宅でした

あるお宅で紹介を受け、自治会長さんとお話する事ができました。
敷地内の車の進入を制限して子供たちの遊び場所を確保したり、
入居している各家庭にいろいろな役割を割り振って孤立を防いだり、
一人暮らしのお年寄りの家には定期的に見回りにいったり、
コミュニティを崩さない様々な工夫を聞かせていただきました。

その会話の中で
「夏祭りをやりたい」というお話があり、
お手伝いをさせていただいたのがきっかけで
毎年恒例となる芋煮会へと繋がっていきました。



帰りがけ小学生たちが集まってきて
「いま何が必要かな?」と尋ねると
元気に「水鉄砲100万丁!」と答えていたのをよく覚えています。

あの時の小学生たちは、もう中学、高校と進学している。
それだけの月日が流れました。



今年の開催にあたり、事前に
「いま住んでいるのは20世帯ほどである事」
「来年の4月には箱塚の仮設住宅も解体される事」
「イベントがある時は仮設を出て行った人も集まってくる事」
などを伺っておりました。

参加人数が読めないような状況でしたが
お腹いっぱい食べてもらおう、という事で
昨年と同規模の食材を用意しました。
芋煮会当日は、たくさんの人が戻ってきて参加してくれて
宮城版の芋煮も、山形版の芋煮もすっかり空っぽになりました。


暮らす人が少なくなることも、仮設が解体されることも、
被災された方々が新しい生活をスタートされているのだと。
それがお一人お一人にとって良きものであってほしいと願います。
また『本当は困っている』という人が見落とされないようにも
この地域の繋がりが続いてほしいなと思っています。




復興というのは「最低でも元と同じ状態」
誰かが言っていたその言葉を胸に、
「いまはその状態になっているのか?」
そう自分に問い続けながら、少しでも何か力になれることを
続けていきたいと改めて思います。

東北ほっとプロジェクト 笠原宗一郎

2017年7月1日土曜日

日帰り温泉ツアー/活動報告

2017年6月28日(水)。今年1月に行って好評だった日帰り温泉ツアーを企画、実行いたしました。
今回の参加者は10人。一般社団法人チーム王冠からも1人アテンドとして参加。全部で12人のにぎやかな会になりました。

今回もお預かりしているご寄付から計18,824円を支出しました。ありがとうございました。
内訳は下記の通りです。
(1)レンタカー代 17,280円
(2)ガソリン代 1,544円

報告 杉崎順一

2017年1月21日土曜日

日帰り温泉ツアーのアテンド/活動報告

2017年1月18日(水)、在宅被災者の支援活動を継続している一般社団法人チーム王冠(宮城県石巻市)と協同で、在宅被災者を日帰り温泉にお連れするイベントを行いました。チーム王冠の温泉ツアーは「お湯っこ」と呼ばれ、過去何度も開催されています。とても好評を得ている企画です。
東北ほっとプロジェクトはツアーの計画、車両手配、アテンドを、チーム王冠は参加者の募集などを担当しました。

参加者は男女10人で、ほとんどが在宅被災者としてチーム王冠が支援を行ってきた(または継続している)方々です。石巻市やその周辺では東日本大震災から6年近くが経ついまでも、コミュニテーが復活していない地域が多く、震災以前のような近所付き合いが無なくなったままになっています。これには被災者の高齢化も少なからず影響しているようです。
チーム王冠はコミュニティーの復活、維持、発展を目的に茶話会(お茶っこバス)や温泉ツアー(お湯っこ)を企画、実行してきました。東北ほっとプロジェクトもこの取り組みに協力しています。

今回のツアーの目的地は宮城県大崎市にある日帰り温泉施設、さくらの湯です。なお、入館料と飲食代は参加者負担が決まりとなっています。


午前中、前日までにチーム王冠で取りまとめた参加者宅を回ってピックアップ、さくらの湯へ移動します。到着後は温泉や食事、買い物など思い思いに過ごしてもらい、夕方5時ごろまでには送り届けて解散になります。
チーム王冠のお湯っこは被災者に対する支援活動として行っていますが、我々支援する側が行うことは必要最小限にとどまります。具体的には企画と募集、当日の送迎程度です。時間の使い方、過ごし方は参加者にお任せです。
これは被災地コミュニティーの維持、発展を目的とする場合、支援する側が過度に介在するとは適当でないと考えるからです。もちろん会話に参加することはありますが、基本的には一歩引いた立場でサポートに徹します。主役はあくまで被災者の皆さん。我々はきっかけを作るのみで後は黒子に徹する、というスタンスを心がけています。

日帰り温泉は旅行ほど大げさでなく、日常生活の延長線上にあるちょっとしたお楽しみです。だれでも気軽に参加できて、ほんの少しの非日常感を味わえるところが参加者に好評なのだと思います。別の機会に在宅被災者に会っときにも、「また温泉行こうよ」という声を何度も聞きました。温泉ツアーで初めて知り合って意気投合し、その後も付き合いが続く方もいらっしゃいます。
東北ほっとプロジェクトとしても、また企画してみたいと思います。

今回このツアーを実行するにあたり、お預かりしているご寄付から計19,502円を支出しましたので合わせて報告いたします。ありがとうございました。
内訳は下記の通りです。
(1)レンタカー代 17,280円
(2)ガソリン代 2,222円



報告 杉崎順一

2017年1月20日金曜日

収支報告 2017年

ご寄付累計5,118,235

◆2017年(平成29年)
年月日入金出金現在高摘要
1月1日__ 299382前年より繰越
1月20日_ 19502 279880日帰り温泉ツアー
(レンタカー・ガソリン)
4月1日1_ 279881受取利子
7月1日_ 18824 261057日帰り温泉ツアー
(レンタカー・ガソリン)
10月1日1 _ 261058受取利子
12月6日_ 26540 234518箱塚桜団地仮設住宅芋煮会


「東北ほっとプロジェクト」ではご寄付を寄せて頂いた方のお名前を公表させていただいておりますが、実名の表記を希望されない方は、お手数ですが  tohoku.h.p@gmail.com  までご指示ください。



2016年1月20日水曜日

収支報告アーカイブ 2016年


ご寄付累計5,118,235

◆2016年(平成28年)
年月日入金出金現在高摘要
1月1日__ 260,355前年より繰越
1月20日_ 6,000 254,355第6回あいのり補助金支出
(参加2名)
2月22日10,000_ 264,355ご寄付 新谷直代様
3月11日30,000_ 294,355ご寄付 ケリー ユリ様
3月12日5,000_ 299,355ご寄付 篠原真知子様
4月1日26_ 299,381預金利息
10月1日1_ 299,382預金利息
12月31日__ 299,382次年度へ繰り越し


「東北ほっとプロジェクト」ではご寄付を寄せて頂いた方のお名前を公表させていただいておりますが、実名の表記を希望されない方は、お手数ですが  tohoku.h.p@gmail.com  までご指示ください。



◆2016年決算報告(2016年12月31日締め)

収入の部

繰越
260355
2015年より
寄付
45000
延べ3人
貯金利息
27
収入の部計 
305382

支出の部

支払1 6000 ”あいのり”補助金
繰越 299382 2017年へ
支出の部計  305382  


以上、ご報告いたします。 皆様のあたたかいご支援、ご協力に心から感謝申し上げます。 
2017年1月20日 会計 杉崎順一

2015年7月27日月曜日

5回目の箱塚夏祭り

東北地方も一部梅雨明けが発表され、また短く、暑い夏がはじまります。


今年も8/22(土)に箱塚桜団地応急仮設住宅の夏祭りが開催されます。

仕事の兼ね合いで例年のように出店でのお手伝いはできないのですが、
それでも少しでも力になりたいと思い、今年も当日配布するジュース
200本のご支援を募集させていただくことにいたしました。


過去の夏祭りの様子1

過去の夏祭りの様子2

過去の夏祭りの様子3




当初2年と言われていた仮設住宅での生活も4年が過ぎています。小学生だった子供らが中学生にあがったり、少しづつ住人の数が減っていったり。小さな変化の中で、行く度にその光景が『当たり前』になってしまうのを恐れながらこれは日常ではないのだと、感覚が麻痺してしまわないようにしながら、『元の暮らし』が戻ってくるまで、自分たちにできることを継続してやっていければと思います。

町やコミュニティがもとに戻るために自分たちができることは多くはないかもしれませんがそれでも大切な人たちのことを思い続け、最後まで一緒に頑張りたいという気持ちです。


毎年多くの方からご支援いただき、感謝いたしております。
ご協力いただける方がいらっしゃいましたら以下のメールアドレスまでご連絡ください。
送り先や期日を返信させていただきます。


tohoku.h.p@gmail.com



【お願い】
※ジュースは未開封、賞味期限が2015年8月末以降のものでお願いします。

※アルコール類はお控えください。

※ある程度まとまった数量(段ボール1ケース等)でご支援いただけるとありがたいです。

※当日はビニールプールに水を張り氷を浮かべて好きなものを選んでもらうよういたします。数量大きさに関してはバラバラであっても構いません。

昨年の夏祭り記事



何卒よろしくお願いいたします。

東北ほっとプロジェクト 笠原宗一郎

2015年5月10日日曜日

チーム王冠代表・伊藤健哉氏へのインタビュー動画

東日本大震災以来、主に在宅被災者を対象に支援活動を継続している一般社団法人チーム王冠(宮城県石巻市)の代表、伊藤健哉氏にインタビューを行いました。

「支援活動を始めたきっかけ」という内容で2011年3月~4月ごろのお話しです。
仙南地区(宮城県南部)で震災を経験し、同時に支援活動を始めた伊藤氏が、SOSを受けて向かった石巻で見たこととは・・・。
(2015年3月15日 宮城県石巻市内で収録)


1/3

 


 2/3

 


 3/3

 

2015年4月30日木曜日

第5回”あいのり”報告

4/25(土)~26(日)、今年3回目となる「あいのり」企画を実施しました。
「あいのり」は首都圏から希望者が乗り合いでボランティアに臨むもので、単独参加だと負担の大きい交通費を、参加者で折半することにより、1人当たりの負担を少なくして、少しでもボランティアに参加しやすくするのが目的です。

目的地は宮城県石巻市で参加者は5人。このうち東北ほっとプロジェクトメンバー以外の3人に、補助金として1人3,000円、合計9,000円を東北ほっとプロジェクトから支出しました(収支報告記入済み)。改めてご寄付いただいた皆様にお礼申し上げます。

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今回、あいのりメンバーの任務は、連携するボランティアグループ、一般社団法人チーム王冠(石巻市)の拠点移動にともなう引越作業です。
チーム王冠の指示により、あいのり班5名を含む総勢約10名で一気に作業に当たりました。



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東日本大震災の後、民間のボランティア団体が沢山結成されましたが、マンパワー不足や活動資金不足により、活動停止または解散した団体も少なくありません。しかしながら、被災地に行って思うのは、ボランティアによる被災者支援はまだまだ必要だということです。

普段首都圏で生活する私達が、被災地で効率的に支援活動を行えるのも、チーム王冠のような現地貼り付き型でかつ被災者さんからの信頼も厚いグループがあるからこそです。
東北ほっとプロジェクトも活動を続けていきますので、みなさんのご協力をお願いいたします。

一般社団法人チーム王冠のサイト

2015年3月18日水曜日

第4回”あいのり”報告

1月に続き、3月14日~15日の2日間、4回目の「あいのり」企画を行いました。あいのりは首都圏から乗り合いでボランティアへ行く計画で、往復の交通費を割り勘とすることで移動コストを低く抑えるとともに、ボランティア不足が慢性化している被災地に効率的に人材を投入することを目的としています。
今回のあいのりは計6人が参加し、東北ほっとプロジェクトのメンバーを除く4人に合計13500円の補助金を支出しました。ご支援いただいた皆様のご寄付あっての補助金です。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。


今回の6名が宮城県石巻市で行った活動は、農業支援(網地島)やお茶っこバス(石巻市内)などで、いずれも現地の支援団体(社)チーム王冠が行うプロジェクトの手伝いです。

チーム王冠は東日本大震災のあとで支援活動を開始した小さな組織です。震災直後、避難所での炊き出しや物資提供を行う中で、避難所に来ない(来れない)人、つまり自宅にいる被災者に十分な食料や物資が届いていない現状を知った代表が、いわゆる在宅被災者を対象とした支援活動を開始。その後4年間、仮設住宅に移り住む道を絶たれ、支援の網からこぼれ落ちた在宅被災者に対して、包括的な支援活動を続けています。


「在宅被災者」については、中日新聞の連載記事(3月10日~12日)に詳しいので、是非ご覧いただきたいと思います。

『家は残ったけれど・・・」東日本大震災4年 集中連載 中日新聞本社 安藤明夫記者
(1) 3月10日 【上】直せない 応急修理で不便に耐える
(2) 3月11日 【中】意欲が出ない
(3) 3月12日 【下】継続が力

※中日新聞webより


在宅被災者は石巻市だけでも5000世帯、12000人がいると推定されています。当然ですが、石巻市だけの問題ではなく、被災地であれば同様だと思われますが、その存在はいままでほとんどマスコミに取り上げられることがありませんでした。
在宅被災者は「応急修理制度」による公的な助成金52万円を受け取ったがために仮設住宅に入居する道を絶たれた人たちで、今のところ、ほとんど自費で家を修理するか、できる範囲の簡単な修理で今をしのぎながら、建設の進まない復興公営住宅に入居できる日を待つしか選択肢がありません。

いまからでも遅くないので、世間的に在宅被災者の存在が認知され、国レベルの援助が早期に実現することを望みます。

在宅被災者を取り巻く環境について詳しくレポートされた書籍があります。是非ご一読ください。
岡田広行著 『被災弱者』 岩波新書刊

2015年3月8日日曜日

ネット報告会(後編)の動画が公開されました

1月31日に配信した「ジャーナリストによるネット報告会(前編)、『被災弱者』~復興と停滞の現場から~」の後編が、2015年3月7日夜19時から、ネット中継で放送されました。

報告者は引き続き東洋経済新報社の岡田広行記者です。岡田記者は最近、岩波新書から「被災弱者」を出版されています。こちらも是非読んでみてください。

▼ネット報告会後編(2015年3月7日配信)






・在宅被災者が生まれた経緯
・在宅被災者はなぜ仮設住宅に移り住まないのか
・在宅被災者はなぜ公に認知されないのか
・災害対策基本法とその改正
・住宅再建(修理)に関する補助事業
・国の政策としての「復興事業」とその問題点
・罹災証明書の重要性と認定、発行について

2015年2月2日月曜日

ネット報告会(前編)の動画が公開されました

ジャーナリストによるネット報告会(前編)、『被災弱者』~復興と停滞の現場から~が、2015年1月31日夜19時から、ネット中継で放送されました。

報告者は東洋経済新報社の岡田広行記者で、かなり長い時間をかけて被災地の現場、被災者、行政などを丹念に取材されています。
前編では、新聞・テレビなどの既存メディアで取り上げられることの少ない、それでいて千、万という単位で存在するといわれている「在宅被災者」にスポットを当てています。

この報告会の動画が公開されました。


 


なお、続編(後編)は3月7日(土)19時から、youtube liveでネット配信(中継)されます。

後編の視聴にはメールで簡単な申し込みをお願いしています。
メール件名に「視聴希望」、本文にお住まいの都道府県、年齢、性別を書いて、
shienbus@gmail.com まで送信してください(前編を見ての感想や質問も歓迎です)。

自動で返信されてくるメールには後編を視聴できるURLが記載されています。保管して放送当日にアクセスしてください。
※申込メールの件名が違うと、返信のメールが送信されないのでご注意ください。

2015年1月16日金曜日

”被災地のイマを知る” ジャーナリストによるネット報告会のお知らせ



『被災弱者』~復興と停滞の現場から~ と題して、東日本大震災から間もなく4年が経つ被災地の「見えにくい現状」について、レポートを2回に分けてネット配信(ストリーミング)します。
報告者は東洋経済新報社の岡田広行記者(※)です。

前編:平成27年1月31日(土)19時~


後編:平成27年3月 7日(土)19時~


内容(予定):メディアでは取り上げられることの少ない、「在宅被災者」や「みなし仮設」を中心に、これまでの経過と現状(被災者の声)を報告します。震災から4年を迎えようとしている今、復興への歩みは順調なのか…。被災地を訪れたことのある人も、無い人も、ぜひ知っていただきたい、現場からの報告です。

視聴方法:次の方法でお早めに視聴申し込みをお願いします。

①Eメールの件名に「視聴希望」、本文にお住まいの都道府県、性別、年齢を書いて送信してください。

送信先 shienbus@gmail.com

②自動で返信されるメールに、視聴ページのリンクが記載されていますので当日まで保管し、放送当日にアクセスしてください。視聴の入退場は自由です。


※この番組配信は、被災地支援を継続するボランティア団体、個人有志の非営利活動により企画、開催されます。世話人代表は一般社団法人チーム王冠(宮城県石巻市)です。




※レポーター 東洋経済新報社編集局記者 岡田広行

1966年10月生まれ。早稲田大学卒業後、1990年、東洋経済新報社入社。産業部、会社四季報編集部、週間東洋経済編集部などを経て、現在は、企業情報部記者としてノンバンク・リース業界を担当。以前から社会保障分野の取材に注力しており、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材と執筆をつづけている。発災4年の節目をむかえるに当たり、「震災弱者」をテーマに宮城県沿岸部で精力的な取材活動を展開。近日、岩波文庫より著書を出版予定。

2015年1月15日木曜日

2014年 決算報告

2014年 決算報告(2014年12月31日締)

◆収入の部
繰越
137,758
2013年より
寄付
80,000
延べ6人
貯金利息
39
収入の部計 
217,797


◆支出の部
支払1 9,000 ”あいのり”補助金
繰越 208,797 2015年へ
支出の部計  217,797  

以上、ご報告いたします。
皆様のあたたかいご支援、ご協力に心から感謝申し上げます。

2015年1月15日 会計 杉崎順一

2014年11月17日月曜日

広島へストーブを支援


平成26年8月20日、広島市北部の安佐南区、安佐北区で大規模な土砂崩れ、地滑りが発生しました。74人が死亡し、全半壊した家屋は250棟以上という大災害でした。

災害発生から3か月も経過していませんが、全国ニュースではあまり報道されることがないためか、関心も薄れたように感じます。しかしながら家屋の全壊だけでも133棟を数えるわけですから、現場では復旧作業はもちろん、様々な支援活動が現在進行形です。


先日、広島たすけ隊というボランティアグループの方から、1本の電話がありました。彼らは広島土砂災害の被災者にコタツや布団などの支援を進めていて、物資調達の方法などについて参考になりそうな情報を集める中で、私達のブログが目に留まったそうです。

お話を伺うと、暖房支援の計画を思ったように進めるのが難しいとのこと。そこで東北ほっとプロジェクトのメンバーで相談し、以前、支援物資として寄付者より預かっていた石油ストーブと電器ストーブを各1台、広島たすけ隊を通じて、広島の被災者に届けてもらうことにしました。




発送したストーブは11月15日に広島たすけ隊に到着したことを確認しました。2台では足りないことは間違いないと思いますが、本格的に到来する冬に向け、寒さをしのぐ一助になることを願っています。
これらは東北ほっとプロジェクトに寄付頂いたものなので、本来は東日本大震災の被災者に届ける予定でしたが、今のところ適当な支援先が把握できていないこと、広島であっても冬を前に暖房を必要としている被災者がいるなら融通するべきとの考えから、広島へ送ることを決めた次第です。
ここに支援いただいた皆様へ報告するとともに、ご理解頂きたいと思います。

東北ほっとプロジェクトは現在も東日本大震災被災者の支援活動を続けています。宮城県石巻市を拠点に活動している一般社団法人チーム王冠とも協力し、暖房器具や布団などを必要としている被災者がいれば、速やかに支援を実現する準備はできています。引き続きご支援をお願いいたします。

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さて、電話を頂いた広島たすけ隊事務局の女性から、災害現場と周辺の様子について、その一部を聞くことができました。
彼女によると、災害発生直後は大勢のボランティア志願者が押し寄せたものの、報道がなくなると同時にボランティアの数も急に減ってしまったそうです。また、支援物資として衣類を集めると中には明らかな古着が混ざっていて、穴の開いた靴下まで入っているとも聞きました。人手が無い中で仕分け作業に時間を取られ困っているそうです。

お話を聞いて、東日本大震災の場合と似ていると思いました。
報道がなくなると「復旧した」「困っている人はもういない」と誤解され、関心も薄くなりボランティア志願が減るという、残念な現実が繰り返されているようです。
また(善意だとしても)支援物資として古着を送りつけるというのも困ります。なにより仕分け作業に人手が取られます。(広島市のように)近所で新しい衣類を購入することが容易ならば、必要なものを必要なだけ現地で調達するのがベストです。そのための支援をする、つまり現金の援助が現実的で無駄がないということは、東日本大震災の教訓です。

広島たすけ隊は今も支援活動を継続しているようです。活動の様子はFacebookホームページで知ることができます。
彼らが現在も活動を続けているということは、現地のニーズを吸い上げ、被災者からの信頼も得ているということだと思います。現場にニーズがある以上、少しでも長く活動できることを祈っています。

報告:杉崎順一

2014年11月6日木曜日

インターネット講演会「被災地の課題と現状」へのお誘い

東日本大震災の直後から、津波の被害を受けて半壊状態の自宅に住まざるを得なかった人(在宅避難者)が、大勢います。
当プロジェクトが現地でのボランティア活動でお世話になっている、一般社団法人「チーム王冠」は、情報や支援から漏れてしまいがちな在宅避難者の支援を、震災直後から続けてきました。 

3年半以上が過ぎ、住宅支援制度も出尽くしたところで、その制度の認識度や利用状況、そこから派生する生活状況などを調べた結果を報告する機会を設けます。 

今でも床や壁がない家に住んでいる人、頑張って家を修理したのに立ち退きを迫られる人などなど、約500軒のお宅を一軒一軒回り、実際にお会いして聞き取りした貴重な調査内容を、インターネットで各会場(石巻、山形、横浜、京都)を繋ぎ、情報の共有を図ります。

当プロジェクトでは、横浜会場を担当します。入場無料ですので、皆様お誘いあわせの上お越しください。
横浜会場に参加ご希望の方は、人数把握の都合上、杉崎 (090-7830-2725 tohoku.h.p@gmail.com)までご一報いただけると助かります。

(4会場のどちらでもご参加いただけます。ご希望の方は各会場にお問合せください。)

日     時 : 11月28日(金) 19:00~20:30

横浜会場 : 横浜市技能文化会館 6階 603研修室
               横浜市中区万代町2-4-7 TEL:045-681-6551
                  「関内駅」から徒歩5分、
           「伊勢佐木長者町駅」から徒歩2分
                  駐車場は22時まで利用可能。
           http://gibun.jp/access.html


テ ー マ   : 「在宅被災者が抱える課題と現状」

入 場 料  : 無料

問 合 せ  : 杉崎 庸子 090-7830-2725 tohoku.h.p@gmail.com


  

聞くところによると、聞き取り調査をした中では、「この3年半、誰にも震災の話ができなかった」とか、「住宅再建制度の存在を知らなかった」、「長屋式の住宅で、隣は全壊判定だったのに、うちは半壊判定だった」、「自力で何とか家を修繕したが、ご近所さんは引越して寂しくなってしまった」などのお話もあったとのこと。

支援制度の周知は確かに行政の仕事です。しかしあまりに広範囲の被災のためか、種々の事情で制度から漏れてしまう人がかなり存在するのも事実です。そして、そのような生活の中で、「訪ねてきてくれた、忘れられてなかったんですね」と喜んでくださる方が、たくさんいます。

定期的に被災地を訪れている者としては、やはり行政だけではなく民間の地道なサポートは確実に必要だと感じます。震災から月日が経ち、被災した人たちが自ら声を挙げにくくなっている現在、なおさらこちらから勇気を持って一歩を踏み出さないといけないと思います。

そもそも、私たちが東北ほっとプロジェクトを立ち上げたのは、「被災した人たちがホッとできるようなお手伝いしたい」、また「支援を必要としている人と、支援したい人の架け橋になりたい」というのが目的でした。ぜひこの機会に、被災地の現状の一端を知っていただけたらと思います。

知ったところで何ができるのか、私自身、自問自答の連続です。しかし知らないことには始まりません。お心を寄せていただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。



記 : 杉崎 庸子

2014年11月4日火曜日

第2回「あいのり」参加者の感想

10/11(土)・12(日)に「あいのり」に参加された方から、感想を伺いました。
今回も、ハートの熱い、でも冷静な頭脳の方々に参加していただき、事務局の私としては、「チーム王冠自体は活動報告を挙げていないのに、優秀な人が集まるものだなぁ」と感心しました。
 
 
◆神奈川県横浜市在住 40代女性 YSさん 

2日間の活動で、両日とも女川地区のホヤ養殖の種付けを行いました。

ホヤ養殖の種付け作業では、赤色の小さな貝(ホヤの赤ちゃん)が付着した牡蠣の貝を、太く長い紐に、紐のヨリを押し広げるようにして挟み込んでいきます。いたって単純な作業なのですが、この太い紐はずしりと重みがあり、そのヨリを押し広げるのは見た目より力のいる作業です。それにもかかわらず、漁師さんご一家の女性陣がそろって明るい表情で手早く作業をする様子を見て、漁師業を支える女性たちの逞しさに敬服しました。それと同時にほっとしました。今、この石巻で明るく前向きに暮らしている人々はきっと多いだろうと思えたからです。 

あいのりに参加したことで、同じことを気にかけている人達と出会え、共に活動することができ、共通の思い出ができました。他の参加者の皆さまの姿勢から多くを学んだように思います。いろいろとありがとうございました!

 
◆東京在住 30代男性

今回の二日間の滞在でアセスメント(情報収集)を担当しました。

訪問した方々のなかには、経済的な理由で未だ自宅の修復が出来ず、壁にヒビが入ったままで、雨漏りするお宅に住み続けています。行政の補助だけでは、自宅の完全修復など到底できず、収入源は年金しかない。しかも、一人の年金で四人を養っている。

そんな方々を見付け出し、復興のお手伝いができるのは、チーム王冠しかない。素直にそう感じました。見えない所で助けを求めている人がまだまだ居る事を痛切に感じた2日間でした。

 
◆神奈川県川崎市在住 40代 YKさんは、ご自身で活動報告のブログを書かれていますので、そちらもぜひご覧ください。

「 Something fine for TOHOKU 」

・1日目
http://kajitaniyuri.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/1011-d9d5.html

・2日目
http://kajitaniyuri.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/1012-3cda.html

 


◆私(杉崎庸子)は、今回2日間のうち1日半は、当プロジェクトの笠原君と一緒に倉庫整理をしました。他の人が被災した方にお会いして聞き取り調査をしたりしている中で、地元の人との接触がない倉庫整理とは、「私、過去に何か失敗(失言)したかなぁ」と思いました。 

倉庫整理が嫌なわけではありませんが、宮城のあちこちに、今どうされているか気がかりな人がいるので、お会いした気持ちがあるからです。 

率直にチーム王冠の大津さん(仕事の割り振り担当)に聞いたところ、「倉庫整理は、過去の経緯が分かる人でないと整理の判断がつかないので、ベテランの人でないと任せられないんです」とのこと。 

なるほど、確かに。
笠原君と2人だったので、素早く判断しながら作業することができましたが、やはり倉庫整理の経験のない人には難しいし、間違えると時間と労力が無駄になることになります。 

倉庫には、時期に応じて必要な物や道具などがあります。現場で動くためには欠かせません。
千年に一度の大災害から立ち直るには、いろいろな方面から支える必要があるのだとあらためて感じました。

記 : 杉崎 庸子





お茶っこバスにエネルギーチャージ!!


人間もエネルギーチャージ!
スーパー「あいのや」の安くておいしいお弁当。
 

夕ご飯はカレー by杉崎 順一
 



 

2014年10月17日金曜日

第2回「あいのり」実施と補助金支給のご報告

前回6月に実施した「あいのり」が、参加者からも、受入先のボランティア団体「一般社団法人チーム王冠」からも好評だったことから、第2弾を実施しました。
   ※ご参考:第1回あいのりの記事
   http://tohoku-hot-project.blogspot.jp/2014_07_01_archive.html


10/10(金) 23:30  新宿を出発
 


活動日 : 10/11(土)・12(日)の2日間、
参加者 : 6名(うち3名は、東北ほっとプロジェクトメンバー)

 
◆東北ほっとプロジェクトから、参加者に支援金を支給
 
これまで、当プロジェクトは、「被災された皆さんのためになる」と判断したことについて、皆様にご寄付を呼びかけ、使わせていただいてまいりました。
それが震災1年目のストーブや、2年目の暖房器具や寝具などであり、また縁のあった地域や仮設住宅のイベントへの物資提供などでした。

復興が少しずつ進んではいるものの、完全復旧には程遠い状況で暮らしている方が多いのが現実です。ではその方々に何ができるのかを、メンバーでずっと考えてきましたが、もうだいぶ前から、やはり「人手、マンパワー」であるとの認識は一致していました。

そこで、少しでも被災地にボランティアが増えれば、、との考えから、当プロジェクトが実施する「あいのり」参加者への支援金の支給を決定しました。
金額は、1回の参加につき、社会人3,000円、学生5,000円です。
 (通常、首都圏-石巻の往復交通費や現地活動費などで、最低でも12,000円ほどかかります。)

※ この支援金の支給対象は、当プロジェクトのメンバー3名は含みません。

 これまでにご寄付をくださった皆様には、ご理解いただけましたら幸いです。もちろん、過去の活動同様、会計報告をしてまいります。


◆今回の費用について
今回は当プロジェクト以外の参加者は3名でしたので、
3,000円×3名分=9,000円 を、支援金として支出します。(各人からの領収証取りつけ済)

【 ご参考 :今回のあいのりにかかった費用(往復) 】
あいのり参加者で費用分担するのは、「往復の交通費」、「ガソリン代」、「レンタカー代」です。
    ※この他にかかる、現地活動費は別途各人が負担します。

首都高速料金         1,440円
東北道・三陸道高速料金 12,420円
ガソリン代           17,000円       
レンタカー代         25,000円
-------------------------------------------------
合計               55,860円

●東北ほっとのメンバーの、1人あたりの負担額
   55,860円 ÷ 参加人数6人= 9,310円
●あいのり参加者の、1人あたりの負担額
   9,310円-支援金3,000円= 6,310円

※ 使用する車(レンタカーかマイカー)などによって、実金額は毎回変わります。
 
 
◆あいのり参加者の活動内容
・在宅被災者の住宅の状況調査
  (公的な住宅支援制度が出尽くした中で、制度の利用状況や
   家屋修繕状況を含む生活実態など)
・女川地区のホヤ養殖手伝い
・お茶っこバス
・倉庫整理


◆今後について
震災直後は、高速道路の料金無料化の制度もありましたし、知人や見知らぬ者同士で車に乗り合って被災地に行くことは珍しくありませんでした。しかし震災から3年半以上も経ち、公的な支援もない中で、あらためて「あいのり」を始め、試行錯誤しています。
今のところ、年に数回実施できれば、と考えています。

応援してくださる方からのご寄付を支援金として使わせていただく以上、参加者が被災地での活動に安全に力を発揮できるよう、事務局としても工夫を重ね、実施してまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 

「あいのり」担当 : 杉崎 庸子




女川地区でのホヤの養殖
クレーンの先に下がっているのは、ホヤの卵(?)が付いた牡蠣の殻の束。
大きく育てるために、一つずつ外して、間隔をあけて太いロープに留めて行きます。

当プロジェクト会長 笠原氏


 

2014年10月5日日曜日

コミュニティー支援とお茶っこバス


東日本大震災の大津波が東北地方沿岸部を根こそぎ破壊してから3年7ケ月が過ぎようとしています。「もう」なのか「まだ」なのかはそれぞれですが、内容は変われど、各地でボランティアによる支援活動はまだ続いています。
ここで、この2年8か月くらい継続的に私が携わってきた「お茶っこバス」についてまとめておこうと思います。

我々、東北ほっとプロジェクトのメンバーは、宮城県石巻市に本拠地を置く一般社団法人チーム王冠(以下「チーム王冠」)と連携して支援活動を続けています(というより、チーム王冠のボランティア活動を通じて知り合ったメンバーで立ち上げたのが東北ほっとプロジェクトです)。
チーム王冠は自宅と借上げ仮設に住んでいる被災者をメインに支援活動している異色のボランティア団体です。自宅に住んでいる世帯ということはつまり、震災直後には避難所に行けず(行かず)に自宅にいる方々、また応急仮設住宅の建設や入居が進んでいても自宅にいる方々という意味です。
借上げ仮設(みなし仮設ともいいます)とは民間の賃貸物件(アパートなど)を仮設住宅の代わりに使用することをいいます。

「自宅」「借上げ仮設」に共通しているのは、一見して被災者が住んでいると判断できない点です。
仮設住宅と聞いてまず思い浮かぶプレハブ構造の住居は、当然、東日本大震災で家を失った人たちが住んでいるわけですから、仮設に住んでいる=被災者と考えてほぼ間違いありません。しかし被災者であっても自宅や一般のアパートに住んでいると、”非”被災者と見た目で区別ができないという点が最大の特徴です。このために物資やサービスなど様々な支援が受けられなかったりします。そもそも行政でさえ仮設住宅以外に住んでいる被災者の実態を把握できていません。
チーム王冠はこういった「支援の網」から取りこぼされた人たちをメインに支援活動を続けている団体です。



<お茶っこ>
さて、チーム王冠が取り組んでいるプロジェクトの一つに「お茶っこバス」があります。これはソファーなどを組み入れて内装を改造したバス(サロンバス)を希望の場所に出張させて、コミュニティーの交流の場と機会を提供する活動です。お茶っこ=井戸端会議と考えて差支えないと思います。

仮設住宅の団地には、住民が気軽に使える集会場が設置されているところも多く、日中、気軽にお茶飲み話ができるようになっているようですが、津波が住宅を破壊し、空地の目立つ地域にはそんな場所はなかなかありません。
一部のボランティア団体が、町中に常設のお茶っこスペースを設け運営しているケースはありますが、利用者は自力で訪れる必要があり、足腰の不自由なお年寄りにはなかなか利用しづらいようです。また予算などの問題で閉鎖してしまうこともよくあるようです。

お茶っこバス最大の特徴は「出張型」であるという点です。希望の場所にバスを出張させれば、どこでもお茶っこができます。平均すると1回に5~10人がバスに乗り込み、お茶とお茶菓子を囲んで、日常会話に花を咲かせます。

参加者同士の会話を聞いていると、「ひさしぶりね~」とか「最近どうしてたか気になってたんだ」とかいった会話もよく出てきます。近所に住んでいても、日常的に顔を合わせる機会が少ない人は珍しくないようです。またお茶っこバスで初めて知り合った人たちもいます。

コミュニティー(横のつながり)の大切さは震災後、メディア等でもよく言われていましたが、空き地が目立つ土地だとコミュニティーも崩壊していることがよくあります。また前述の借上げ仮設で顕著なのが、全く知らない土地の借家に移り住む方々で、隣人との交流が全くない場合もあります。
こういったケースではコミュニティーを再生するといっても容易ではありませんし、まず旗振り役が必要です。自然発生的に地域の交流が活発になることは難しいので、「お茶っこやるから集まって」と声を掛ける人と、きっかけが必要になります。
チーム王冠のお茶っこバスは、地域交流の再生・維持・発展の一助になっているイベントだと言えます。



<うたっこ>
お茶っこバスを続けているうちに派生したイベントにカラオケ大会があります。
ある地区で何度目かのお茶っこバスを行ったとき、参加者(女性、70歳代)がこう漏らしました。
「昔(震災前)はここにも老人会があって定期的にカラオケ大会をやっていたの。でも震災で亡くなったり土地を離れる人が多くて、老人会も自然消滅してしまった。それ以来一回もカラオケやっていない。またやりたいね。」
別の場所で参加した女性(80歳代)も、震災前は車でカラオケボックスに通っていたそうですが、そのカラオケボックスが津波で壊されたため、カラオケができなくなったと話してくれました。

機会あるたびに聞いてみたところ、想像以上にカラオケのニーズがあることが分かりました。
しかしバスにはカラオケ設備が無かったので、前述の、老人会でカラオケをやっていたところに出張した時、車内にノートパソコンを持ち込んで即席カラオケを試みました。音源はyoutubeに求めました。
およそカラオケとは言い難い設備でしたが、参加者からは次々とリクエストが出てきました。マイクを持たないと雰囲気が出ないと、そこにあった割りばしを握って歌う方もいました。意外だったのは、普段バスの中でも無口なおじいちゃんが積極的に歌い始めたことです。きっと老人会のカラオケ大会でも常連だったのでしょう。

これをきっかけにバスに本格的なカラオケ設備が導入されました。マイクもあればエコーもかかります。このカラオケは各地でとても好評です。
前述の無口なおじいちゃんは、次からリクエストカードと自前の歌詞カード持参になりました。



<お湯っこ>
お茶っこバスから派生したもう一つのイベントは、チーム王冠が主催するお湯っこバス(温泉ツアー)です。
借上げ仮設居住者には慣れない初めての土地で生活されている方がいます。旧知の友達も離れ離れで普段は孤立状態です。そこで、住む場所はバラバラでも同じような境遇の方複数に声を掛けて日帰り温泉に誘いました。初対面の人を含めた同性同士5~6名の少人数で、少し離れた日帰り温泉施設へ行きます。目的は新しい人間関係(友達付き合い)の構築と発展です。

道中はバスの中で歓談してもらい、途中、道の駅で買い物したりもします。昼食も食べながら、温泉と身の上話などですごします。
初対面の方もいるので最初は他人行儀な雰囲気も、時間と供に打ち解けてきます。同様に辛い経験をした者同士、被災したときの話(かなり壮絶です)から始まり、今の生活についてや行政の不満などが出てきます。そして回を重ねると将来的な話が含まれるようになります。

チーム王冠代表いわく、「お湯っこバスは(被災者同士の)新しい横のつながりを作り出すことのできる(今のところ)唯一の方策」だそうです。
また、「最初は被災した時の話が主だとしても、時間の経過とともに現在から将来へと話題が移っていくことは、いずれもグループでも共通」なのだそうです。



<継続したい異色の取り組み>
お茶っこにせよお湯っこにせよ、ボランティアがそこまでサービスする必要があるのか、という感想を持つ方もいると思います。
自助と共助が先ではないのかと言われればそれはその通りですが、東日本大震災から3年7ケ月がすぎた今日、自分だけではどうにもならず、助けを求める隣人や友人を持たない人が少なからずいることは、知っておくべきだと思います。
被災地と一口に言っても広大な土地です。被災者の数も未曾有です。すでに新しい家を建てた人もいれば、一方で、壊れかけた家を直せずに住み続ける人もいます。震災直後より、現在のほうがよほど困窮だという人もいます。差は広がる一方に見えます。

最近のお湯っこに参加された被災者が、こうつぶやきました。
「私達は(東日本大震災で)それぞれに大変な思いをしたけれど、命が助かっただけありがたいと思わないとね。」
これは間違いなく本心ですが、その裏側に「そうとでも思わないとやっていられない」という本音が隠れていると思いました。
被災直後は毎日「その日を生きる」ことで精いっぱいだったし、まわりも同様に被災者だったから、不便も空腹も我慢できたかもしれません。しかし現在は、少しのストレスが日々心身を傷め、それがいつまで続くか分からない不安との戦いです。自分だけ取り残されている錯覚をおぼえることもあるでしょう。例えるなら、短距離走からゴールの見えないマラソンに変わっています。「命があるだけでも・・・」はそんな日常の悲鳴に聞こえるのです。

取り残された被災者が顔をあげて前に向かって歩けるように、津波にさらわれたコミュニティーのつながりが再生するように、現場にニーズがある以上、ぜひ継続したい取り組みです。

チーム王冠の常駐スタッフは、今日も石巻市を中心に行政が把握していない被災者をフォローし続けています。彼らがいないと私達の活動もスムーズに行えません。改めてチーム王冠の献身的な活動に感謝します。


文責 杉崎順一





2014年8月30日土曜日

箱塚桜団地応急仮設住宅夏祭り報告

8/23

震災後、四度目の夏祭りも天気に恵まれ
恒例の子供御輿、閖上大漁節、レクリエーションダンス、サンバ
そして大賑わいのカラオケ大会と盛り上がっておりました。








当日は気温も高く、ジュースやカキ氷をおかわりに来る方もたくさんいました。今年も多くのご支援いただき、お願いした倍の数量のソフトドリンクを振舞うことができました。この場を借りてお礼申し上げます。


今回はスタッフの人数が少なかったため、出来上がった焼きそばをセルフサービスでとってもらうなど住民の方々の助けを借りてのお手伝いとなりましたが、こちらの仮設の方々の団結力とお気遣いには頭が下がります。手の離せない私たちに「飲み物大丈夫??」と何度も声を掛けていただきました。






帰りに閖上の街に立ち寄りましたが
そこは昨年までと変わらない、荒野が続いていました。
この草の生い茂った場所にはかつて住居が建っていたということを思い出させる基礎部分のコンクリートが見られます。

”復興の計画の遅れ”と”地元離れ”
この相互に関連する2つの問題についてはなかなか進展がみられない、ということも住民の方々とお話して感じました。あらためて感じるのではなく昨年もまったく同じ事を感じたなぁと思っています。



時が経つにつれ、報道も人々の関心も薄れていくものだと思います。活動報告を通して少しでも現状を伝えられればと考えていますが、この仮設住宅での夏祭りも「復興した被災地の楽しいイベント」ではなく、いまだに元の暮らしができない方々がいるのだという事実としてお伝えしたいと思います。




東北ほっとプロジェクト:笠原宗一郎

2014年8月8日金曜日

箱塚桜団地応急仮設住宅夏祭り2014

8/23(土)今年も宮城県名取市箱塚桜団地応急仮設住宅の
夏祭りをお手伝いさせていただくことになりました。

震災以降、4回目の夏祭り。

自治会の方々も昨年からメンバーが代わり、
年々、『住民の方々が自ら作るお祭り』
という色が強くなってきているのを嬉しく思っています。

一方で、
この非日常的な生活に未だ困難を強いられているという現状もあります。

今年は「焼きそば」と「カキ氷」に絞って屋台を出すことになりましたが、例年400食のオーダーに対し、200食分の準備をお願いされました。

これは他の場所でも言えることですが
月日が経つに連れて仮設住宅を離れる方が出てきます。
その傾向はやはり若い方に多く、結果として
仮設住宅の中で高齢化が進んでいきます。

新しい生活をスタートされる方が増えるのはよいことにも思えますが
その裏には復興公営住宅の建設や町の再建の遅れという問題もあります。

コミュニティーの高齢化はこうした
地域のつながりを大切にしたイベントにも影響を及ぼします。

箱塚の方々は皆とても元気なので、それを感じさせませんが
それでも忘れてはならない現在進行形の問題であると思います。

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さて、昨年、一昨年と多くの方々から夏祭りで配る
ソフトドリンクをご支援いただきました。
今年も200本の冷たいソフトドリンク準備したいと考えています。

ご支援いただける方がおられましたら

tohoku.h.p@gmail.com

までご連絡いただければ幸いです。
現地へ直接送っていただきたいのですが
送り先についてはメールにてお伝えさせてください。

【お願い】
※ジュースは未開封、賞味期限が2014年8月末以降のものでお願いいたします(夏祭りの開催日は8/23です)

※アルコール類は取り扱いませんのでお控えくださいますようお願いいたします。
※ある程度まとまった数量で(例えばダンボール1ケースなど)ご支援いただけると助かります。
※種類、大きさに関してはバラバラであっても構わないです。当日はビニールプールに水をはり、氷を浮かべ、好きなものを選んでもらうようにしたいと考えています。


何卒、よろしくお願い致します。

↓こちらは昨年の夏祭りの様子です。
http://tohoku-hot-project.blogspot.jp/2013_08_01_archive.html

東北ほっとプロジェクト:笠原宗一郎